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ポケモンについて

剣盾受けポケ考察理論

 

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ピタゴーラ!ピタゴラスです!

今回はポケモンソードシールド環境での受けポケモンの考え方と全てのポケモンの中からの絞り込み方と実際に受けポケモンを考察する例を紹介します。

 

現在受けポケモンの入った構築を使っている人は多いものの手持ち全員を受けに特化させている所謂純正受けループを使っている人はかなり限られています。

僕は純正受けループを普段使っています。

嬉しいことに受けループの構築記事や僕のキャスを見て純正受けルを組もうとしている人をちらほら見かけるようになりました。そんな人たちの考察の手助けになればいいと考えています。


断っておきますが、受けポケモンを考えるのは非常に手間がかかります。また、この記事はかなり文章量があります。

軽く目を通すのは自由ですが受けループでガチで勝ちたい人は気合い入れて読んで下さい。

 

(以下常体)

 

【受けるということ】

まず受けるというのはある特定のポケモンに対して後出しから処理をするということである。このために必要な要素を説明する。

 

・回復技持ち

例えばミミッキュクレベースで受ける場合。クレベースに回復技がなければミミッキュのシャドクロに繰り出して相手が交代するというサイクルが続いた場合、クレベースのHPがどんどん減っていきいつかHPがなくなってしまう。

これを解消できるのが回復技である。クレベースの場合ミミッキュの攻撃に繰り出した後自己再生をすることで半永久的に繰り出すことができる。


ここで注意だが受けポケモンの回復技は自己再生のような高速半回復技が望ましい。

眠ると願い事は受けが成立しない。

例えばクレベースの回復技を眠るにするとミミッキュに繰り出して眠ってしまっては次のサイクルで行動できずに押し負けてしまう。


また、お互いダイマックスのない常体でサザン受けをする場合、自己再生を覚えるマホイップと願い事を覚えるニンフィアを比べてみる。どちらもサザンの臆病ラスカを2耐えする。マホイップならラスカに繰り出した場合自己再生でHPが満タンになるので次のサイクルで受け出しが可能である。ニンフィアの場合ラスカに繰り出して願い事をすると相手はドリュウズに交代してきたとする。ここでニンフはアイへで縛られるので守るをせざるを得ない。ここでドリュが剣舞してきたとする。そして次のターンにドリュ受けのアーマーガアに引く。そこでもう一度剣舞される。するとアマガでは受からなくなる。マホイップの自己再生にドリュを投げられてもこちらはアマガ即引きで剣舞は一度しかされないから受かる。

つまり願い事は相手に1ターン隙を与えるため受けポケモンに採用するのは望ましくない。


眠る持ちはステロと組み合わせることでサイクル負けしなかったりするので一概に悪いとは言えないが、願い事の採用は避けたい。一応力を吸い取るは相手依存だが回復量が確保できるのでセーフだと思う。

 


ダイマックスのタイミング

ダイマックスによって強力になるポケモンが多いがこちらもダイマックスを絡めた処理ルートを考えられる。

ダイマックスのタイミングは相手より先、同時、後の3種類がある。

受けポケモンで望ましいのは「後」である。

お互いダイマックスを使えるのは一回なので相手のダイマックスを見てからの処理ができれば安定行動だけで全対応が可能になる。

例えばサンパワーリザードンのダイバーンにドヒドイデを繰り出して、次にダイマックスしてダイジェットを耐えてダイストリームをすると天気が変わって受けられるようになる。

ただ、ダイマックス中は回復技が打てないためかなりポケモンは限られる。


しかし、どのポケモンダイマを見てから処理ができるわけではないので同時にダイマックスをしなければならない場合もある。この処理ルートは構築を組む段階では極力避けたい。積み技に繰り出してダイマックスを合わせたら即引きされて次のサイクルで負けるようなことはよくあることだ。


また、前記事のミロカロスのように臆病CSトゲキッスダイマしてこようとこちらはダイマを使わずに処理できるポケモンがいると、ダイマ権を温存できるので有利に試合を展開できる。

相手のダイマ枠をキッスと一点読みするならミロカロスダイマなしで処理ができるので他のポケモンで先にダイマックスする展開ができたりもする。

 

【絞り込み】

では受けポケモンをどうやって全種類のポケモンから絞り込むのか。図鑑番号順に見てもいいのだがもう少し楽に探したい。絞り込み方を紹介する。


・回復技を覚えるポケモンから探す

回復技を覚えるポケモン一覧から受かりそうなポケモンを探すのが手っ取り早い。

現環境はこの画像がオススメ。

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ただ、眠る持ちを探す場合はほぼ全てのポケモンがヒットするので以下の他の方法もほしい。


種族値から探す

受けポケモンには相手の高火力を圧倒的な耐久力で受けきる「数値受け」というのが存在する。ポケモンのH、B、Dの種族値ランキングの上位から探していく方法である。ただ、Bは高いがHが低いポケモンは耐久が足りなかったりするのでH×B、H×Dの高い順で調べられる物理耐久指数や特殊耐久指数のランキングから探すといい。一応言っておくが耐久指数とはただの目安でありいくつ以上だから強いといような指標は全くあてにならない。具体的にどの攻撃を耐えられるのか個別にダメージ計算をしなければ意味がない。

 

・タイプから探す

受けポケモンには数値受けの他にににそこまで耐久値は高くなくてもタイプ相性で攻撃を受けきれる「タイプ受け」というのも存在する。そういったポケモンを見つけるためにタイプ毎にポケモンを探していくとよい。

例えばトゲキッス受けを探すのであれば一致弱点を突かれる悪や格闘は候補から外れる。

 

【8世代での変化】

8世代のZ技に比べてダイマックスの計算は非常に複雑で受かるかの計算量が体感5倍くらいなった。一度だけのZ技ではなく3発打ち分けて追加効果の能力変化まで考えるとかなり選択肢がある。


また、Z技より火力は低いとはいえ3発打ててアイテム持てて追加効果もあるとなると受けがかなり厳しい。


例えばドヒドイデミミッキュが受からなくなった。7世代では剣舞シャドクロZ+シャドクロ耐えがHB特化ヘドロで実現可能だった。しかし、珠ダイシャドクロがそもそもシャドクロZより威力が高いので連発されたら受からない。これにBダウンまでついているわけだ。


受けが限られているので逆に絞り込みやすいとも考えられる。

 

【例】

では、どうやって受けポケモンを探すのか実際に紹介してみる。

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今回は一例としてミミッキュ受けを考える。想定する型は意地AS命の珠じゃれ影シャドクロ剣舞である。

まず、先程の話の通り7世代で受かっていたドヒドイデが受からないためそれより物理耐久の高いポケモンが候補になる。今回は眠るでの回復は考えないのでこの回復技持ち一覧から探していく。

ここで注意したいのがダイフェアリーによって状態異常を絡めた処理は難しい、ダイホロウのBダウンまでケアする必要があるということである。

ここで絞っていくと、数値のあるクレベース、威嚇で耐久上がるウインディ、ミラーアーマーでBダウンを跳ね返せるアーマーガア、天然で剣舞を無効にできるヌオーの4体辺りがざっくりとした候補になる。


ここから個別に計算していく。

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・ヌオー

天然は相手の能力変化を無効にするだけなのでダイホロウのBダウンは無効化できない。

なので交代読みダイホロウ2回でオボンがあろうと落ちる。

ダイマックスを合わせても殴り勝てない。

没。

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・アーマーガア

HB特化しても+2ダイホロウで78%〜92%削れるので1/3きのみで回復して鉄壁してダイマックスすれば次の攻撃を耐えられる。そこから対処できるかを調べる。

処理までのルートを考えるとターン毎にお互いのHPがどう削れていくのかを順に書いていく。この時攻撃はこちらは全て最低乱数で相手は全て最高乱数で書き、どんな不運な確率でも処理できるかを調べる。とりあえず急所は考えない。

取り敢えずこの型で考える。

腕白HB ミラーアーマー

アイへ、鉄壁、羽休め、@1

 

アマガのHP/ミミのHP 何が起きたか

205/131 繰り出す、剣舞

205/262 ミミダイマックス

16/262 ダイホロウミラアマでミミB-1

16/249 珠ダメ

84/249 きのみ回復、鉄壁B+2

168/249 アマガダイマックス

73/249 ダイホロウ

73/236 ミミ珠ダメミラアマでB-1

73/220 ダイスチル皮ダメB+1

73/110 ダイウォール、ミミダイマ解除

26/110 シャドクロ

29/97 珠ダメ

29/-217 ダイスチル

ひとまずこの型なら対処可能なことがわかる。

ここから型の条件を絞っていく。


上記の処理ルートでHPが29残るのでもうすこし耐久を削れることがわかる。

また、計算を省略するが攻撃技がダイスチルでなくてもいい。例えばダイジェットだとしても最後の与ダメは流石に過剰すぎるので倒せるし、下から3行目のシャドクロはB+2で耐えるので処理が可能。


つまり、アマガでミミッキュを処理するなら夢HBベースで1/3きのみ持ち、アイへかブレバかドリクチが最低限必要になる。

ここからパーティに合わせて余った努力値をSに振ったり技構成をカスタマイズすることで型を決定することができる。

ここでわかると思うがダメ計の表を作るのが非常に手間がかかる。上は一つだが分岐としてダイジェットを計算したり、陽気珠ならが受かるラインはどこなのか探したりすると果てしない量になる。これが8世代で受けの考察が面倒になる理由である。


ただ、このアマガは相手のミミッキュが陽気珠だとダイホロウできのみを食べない可能性が生まれ受からないことがあるという問題がある。このように1/3きのみに依存する処理ルートは乱数幅の関係上確実に役割をこなせない。例えばBを削って陽気珠で確実にきのみを発動するようにすると意地の最高乱数が受からなくなる。


なのでこの型はミミッキュの出せる最高火力に対しては役割をこなせるがそれよりも火力の低い型に確実には勝てない。

一応ここでは没にしておこう。

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ウインディ

無理。

威嚇、きのみ回復、鬼火、地均しでS逆転、ダイスチルでBアップ、堪えるで珠ダメ稼ぎ等考えられる全てのルートを計算したが不可能。

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クレベース

結論から言うとオボンか残飯持ちなら受かる。

アイテムなしで計算したが受からない。


型はアイスボディ腕白HB特化鉄壁氷柱針自己再生@1を想定する。

2つのアイテムの場合の計算を書く。

 

オボンの場合

202/131 繰り出す、剣舞

76/262 ダイホロウB-1

126/249 オボン回復、珠ダメ鉄壁B+2

252/249 クレベダイマ

166/236 ダイホロウB-1 珠ダメ

166/220 ダイアイス皮ダメ

178/218 アイスボディ回復、霰ダメ

190/210 ダイウォールアイスボディ回復霰ダメ

190/105 ミミダイマ解除

95/92 じゃれつく珠ダメ

95/-10 ダイス

 

 

 

残飯の場合

202/131 繰り出す、剣舞

76/262 ダイホロウB-1

88/249 珠ダメ鉄壁B+2 残飯回復

176/249 クレベダイマ

90/236 ダイホロウB-1 珠ダメ

90/220 ダイアイス皮ダメ

114/218 残飯アイスボディ回復霰ダメ

138/210 ダイウォール残飯アイボ回復霰ダメ

138/105 ミミダイマ解除

43/92 じゃれつく珠ダメ

43/-10 ダイアイス

 

上の2つのような計算になる。オボンの場合50の回復量をダイマで実質100の回復としているのでアイテムなしだと最後の残りHP95が-5となって受からないことが言える。

ただオボンなしでも最高乱数引き続けて-5なのでほぼ受かると言えるしアイテムの奪い合いに負けて最悪オレンの実を持たせても受けられることがわかる。

また、オボンの場合は特性がアイスボディではなくても受かることがわかる。今後頑丈が解禁されても採用が視野に入る。

他にも攻撃技がダイスチルでBをあげながら戦ったらどうなるか等ほかにも型の選択肢を考えることができる。


先ほどのアマガと異なり1/3きのみ持ちではないので陽気珠でも受けきれる。特にオボンはダイマを見てからダイマして処理をする受けポケモンと相性がいい。


具体例といいつつかなり省略したが、これでひとまずの結論としてオボンか残飯のHB鉄壁クレベースでのみミミッキュが受かるといえる。

以上のようにただミミッキュ受けを考えるだけでも膨大な計算量になる。また、そこから役割遂行するために必要な努力値振りや技構成などの条件を絞るという考え方も必要になる。

これは秘密だがステロから珠ミミッキュ通すだけでどんな受けポケモンも破壊できる。

 

【受けループの性質】

受けループを使うにあたり役割遂行できるのかを上記の表を作って予め理解しておく必要がある。これを自分の手持ち6匹それぞれで役割対象数匹に対して覚える必要がある。

これを理解していれば選出段階で役割対象に合わせて3匹を決めて、後出しがやや不安なポケモンに対して強いポケモンを初手に選ぶという基本的な選出の決め方を考えることができる。

攻める構築だと例えばドラパルトで相手のポケモンどれが来ても殴りあえるのかその都度考える必要がある。ある程度の火力ラインは覚えていると思うが単純な殴り合いで細かいダメ計はそこまで必要ない。削りきれなくても裏のミミッキュの影圏内に入れる等でカバーできる。攻撃的なパーティは一体失ってもダイマを残しておいてラストで全抜きするようなことができる。

しかし、受けループは1匹失ったらゲームオーバーになることはよくある。だからこそ細かいダメ計を覚える必要がある。幸いダメ計がめちゃくちゃ複雑なため攻める側も例えばミミッキュクレベースの有利不利を完全には理解していない。ミミッキュを使う上でクレベースがオボンか残飯かでいちいち計算しているわけがない。だからノリで行けるやろくらいの感覚で舞ったミミでダイマしてきて返り討ちにするというのが決まる。

攻めるポケモンはその都度対面したポケモンのダメ計をしているかもしれないが受けポケモンは予め役割対象を絞っているため対戦前にダメ計をした数体ずつ覚えていれば十分なのである。

 

【努力の方向付け】

受けループで勝つために必要なのは「努力」だと考える。


僕は死ぬほどダメ計をしてポケモンの覚える技等を片っ端から調べてアイデアを考えている。


何事も上達には努力が必要だ。ただ、世の中には努力してても強くなれない人は五万といる。

当然強くなりたいという気持ちだけで、闇雲に対戦をし続けても上達するとは限らない。


努力の方向性が重要だ。


今回の記事は特に受けループで勝ちたい人がどうやって考えたらいいのかという努力の方向付けを目的に書いた。これを真似れば少なくとも僕くらいにはなれる。


僕に限らずポケモン強いやつはみんな努力をしてる。ただ、強者たちは自分のいい結果だけを感情をあまりださずポンと呟いたり記事に書くから「○○さんはいつも強いな〜」とか「最強なんじゃないか」と周りに思わせられるのである。それがカッコいいと思ってる。

こいつらも裏で必死に努力してる。

同じ人間だ。壁があると思い込んではいけない。


【真の目的】

僕は普段受け構築を倉本蘭くんと2人で考えている。互いにこのポケモンはどうだとかこの動きはいけるとか言い合って構築を組んでいる。2人で考えればアイデアは2倍、ダメージ計算の量も半分で済む。

僕は今後受けを考えていくためにこの2人から考察メンバーを増やしより効率的に多くの人のアイデアを取り入れて構築を組みたいと思っている。

しかし無闇にメンバーを増やしても僕ら2人と根本的な受けの考え方を共有していなければ意味がない。

そんなわけで受けポケモンの考え方を広めより受けループを発展させ、あわよくば僕と同じ思考を持つ第3のピタゴラスを仲間に引き入れたいと考え今回の記事を書いた。


以上になります。

質問や意見等いつでもツイッターで受け付けているので気軽にどうぞ。

(https://mobile.twitter.com/pythagoras_poke)


ここまで閲覧ありがとうございました!