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【単体考察】無補正チョッキブルル

 


ピタゴーラ!

自称世界一ブルルのダメ計をした男、ピタゴラスです!今回は性格が無補正のカプ・ブルルの型を紹介したいと思います。

無補正というのはまじめ、てれや、すなお、がんばりや、きまぐれの性格のことです。一番使われないくせに5種類も存在している迷惑な性格ですね。

 

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※ブルルは眠るを覚えません

※覚えます


この記事はおおまかに

・ブルルの型紹介

・受けのブルルの型決定の要素

・無補正になる理由

という構成になっています。


以下常体

 

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【型】

カプ・ブルル

持ち物:突撃チョッキ

技構成:ウッホ、ウッハン、マジシャ、岩封

育て方:無補正H252 B4 C36 D108 S108

調整意図:

陽気メガギャラ+2氷の牙最高乱数切り耐え

無振りガッサを岩封+GF回復+マジシャで確定

岩封で最速ミミッキュ抜き

ウドハンで無振りミミッキュ確1

テテフの特化メガネサイキネGF回復込み2耐え

 

ASミミッキュに対して対面から岩封ウドハンで倒すことができる。キノガッサを岩封マジシャで倒すことができる。


ウドハンでASメガバンギが確1。+1エッジを耐えるのでZでなければ竜舞に繰り出して後出しから対処ができる。


ウドハンはA無振りでも無振りテテフコケコミミッキュ等を確1にできる。

 

 

 

【使用感と文句】

話題性のためにレート2000まで使いたいと思っていたが弱くて1920くらいで使うのをやめた。

勇敢のような火力もないし生意気のような圧倒的な硬さもなく貧弱だと感じた。組み込んでいたパーティにドヒドイデエアームドがいたのでそこまでミミッキュの相手をブルルでする必要もなくS調整がほぼ生きなかった。


そもそも必然的に無補正になったとはいえブルルがじゃれつくを覚えないことが問題である。じゃれつくさえあればフェアリータイプなのにマンダを投げられるようなことはなかったしCの努力値を他に回してもっと数値を節約できた。

 


【受け構築のブルルの型決定】

⑴生意気、勇敢型の発明

以前から特殊受けの突撃チョッキ持ちのブルルを使っていた。生意気(D↑S↓)でHDにかなり厚くした型や勇敢(A↑S↓)で火力を伸ばし馬鹿力を採用した型を使ってきた。まずはその型についての話をしよう。


何故S下降をよく使うかというと特殊技であるマジカルシャインを覚えさせていてCを削れないからである。


マジカルシャインの主な役割対象はキノガッサである。考察の結果、汎用性を落とさずにキノガッサへの比較的安定した処理ルートとなるのが岩石封じからマジカルシャインを撃つことである。岩封で襷を潰し上からマジシャで倒すのである。

これを実現するためにブルルに必要なラインとしては岩封+マジシャで無振りガッサ確定、かと思いきや、ここにグラスフィールドの回復1回込みでも落とせるようにしなければならない。マジシャの方が岩封より圧倒的にダメージ量が多いので伸ばすべきはCである。計算の結果、補正なしの特攻に36振るとガッサを倒すことができる。


これでガッサを倒せるラインが確保できるかと思いきやS下降のせいで岩封一回で最速ガッサを抜けない問題が起こる。そこで実数値の効率を重視するとSに振ることになる。S下降を掛けてるのにSを振るという変なことをする。これに必要努力は36となる。


次にブルルの特殊受けとしての役割対象としてはコケコ、レヒレ、アシレ、テテフ(無理)が上げられる。これらの処理に必要なのがタイプ一致で回復もできるウッドホーンである。耐久さえあればウッホの火力はなくてもめちゃくちゃ回復するので特に火力ラインは指定しない。

 

次にブルルの物理受けとしての役割についてだが、数値受けには向いていないのでタイプで受けられるのは打点のないガブ、ランド、ギャラ辺りになる。ここで必要なラインはなんだろうか?全国のカプブルラーの間では常識だろうがH252 B12振りで陽気メガギャラの+2氷の牙を確定耐えできる。H振りだけなら最高乱数切り耐えになる。つまり取り敢えずHだけ振っておけばいい。これがチョッキブルルの物理方面はHにだけしか振られていない理由でもある。

 

以上をまとめると


S下降H252 C36 S36

ウッホ、岩封、マジシャ


が確定になる。


チョッキを持たせる理由であるがブルルはメガネテテフを考慮したときにHD特化の残飯守るでギリギリ受けることができる。しかしガッサのためにCSに努力値を割いているため残飯守るでも受かるか怪しい。そこで突撃チョッキを持たせている。チョッキは回復ソースに乏しいため完全に受けきることは不可能でメガネテテフに一回は繰り出せる行動保証がの意味合いが強い。構築を組むなら他にテテフの処理ルートを用意する必要がある。

 

そしてここのラインからHDに伸ばした生意気、Aに伸ばした勇敢の調整に繋がっていく。


・勇敢型

勇敢H252 A52 C36 D132 S36

ウッホ、マジシャ、岩封、馬鹿力

馬鹿力で無振りルカリオドリュウズ確1

テテフのメガネサイキネ回復込み2耐え


ブルルを舐めてくるルカリオドリュガモスを対面から倒せるようになる。


・生意気型

生意気H252 A4 C36 D180 S36

ウッホ、マジシャ、岩封、めざ炎

CS臆病テテフの+1サイキネZ耐えかつウッホ回復とGF回復で次の+1ムンフォ確定耐え


臆病瞑想テテフに後出しから勝てるようになる。Dにかなり厚いのでゲロのないボルトに投げたり対面から虫Zガモスに勝てるようになったりする。


あと、ここで僕のお気に入りの画像を貼っておく。

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(2)無補正の発想

上記の型を使っている時にミミッキュに起点にされるのが面倒だと思った。HAベースのS調整をしたチョッキブルルではよくあるムーブだが岩封で皮を剥ぎつつSを逆転しウッドハンマーで突破するという方法をとりたいと思った。しかし、岩封で最速ミミッキュを抜くにはS下降だと結構努力値が必要になる。となると下降補正をどこにかけるかが問題になる。HBはギャラ意識で削れないし、Aは無振りウドハンで無振りミミッキュに確定を取れるので削れない。Dラインはテテフの眼鏡サイキネ2耐えくらいは欲しい。


そこで行き着いたのが「無補正はどうか?」という発想である。


計算してみると性格無補正が最も実数値の効率がよくなることに気づき採用に至った。

 


努力値効率について】

性格無補正といえばランドロステッカグヤを僕は思い出す。ランドロスはまともだった気がするが無補正カグヤはGTS産を使えることを売りに育成論を書いた人が呑気の方が効率よくできると叩かれていたのを覚えている。


僕が調整ラインを考えていて無補正に辿り着いたという話をしたがこれはかなりのレアケースである。先のカグヤの様に基本的には無補正は補正ありの性格にして努力値をいじるとより効率よく実現できることが多い。


これは性格の計算の性質を考えるとわかる。性格補正というのは攻撃、防御、特攻、特防、素早さの内どれか1つの値を1.1倍にして他の1つを0.9倍にするものである。そのポケモンの6つのステータスの合計を考えた時、そのポケモンの数値が高いところに1.1倍補正をかけて、低いところに0.9倍補正をかけると合計は増える。


例えば性格無補正で努力値を振った6つの実数値が100-120-100-100-100-80で合計600のポケモンがいたとする。

これに勇敢(A↑S↓)性格補正をかけると

100-132-100-100-100-72となり合計は604となる。

数値が高いところを1.1倍したので数値は12増え、低いところを0.9倍したので数値は8減った。合計は4増える。

こんなイメージである。例のためにテキトーに数値を決めたが計算では補正のかからない100の部分は120と80の間にあればなんでもいいのでどのポケモンでも高い数値を1.1倍、低いところを0.9倍すれば合計が増えるという話を理解してもらえると思う。


数値の合計が増えれば努力値を移動させて実数値の合計を維持したまま実数値を調整することができるので性格無補正はほぼ無意味になる。努力値の8を移動させると実数値を1移動できる。

 

 

・ではなぜ無補正になったのか

先程紹介したブルルの調整を他の性格で実現できないことを実数値計算アプリで示しておこう。調整意図としてHはぶっぱ、AB無振りラインが欲しいのでそこは上げない。先の通り実数値の高いところ、即ち種族値の高いところに補正をかけるので特防を1.1倍する。他のABCSのどこに下降をかけても努力値を振らなければほしい実数値にはならないので値のできるだけ小さいとこを0.9倍したい。種族値的にS75、C85だが今回はSに多く割いており近い値なので両方計算しておく。即ち、慎重(D↑C↓)と生意気(D↑S↓)での計算をしてみる。

性格無補正の調整と同じ実数値を実現しようとした時の必要努力値を比べるとこうなる。

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無補正の方が努力値を16得している。実数値にして2の得である。このように無補正が最も効率がいいことがわかる。計算していないが他のあらゆる性格でこれより効率の良いものはないはずだ。

 

では何故この場合は無補正が最も効率よくなるのか?


HABラインは確保できており、努力値を振る必要があるのはCDSだけである。振るのが3ヶ所になってもこの3つの合計を増やすためには先程と同じように高い値を1.1倍、低い値を0.9倍したらいいように思える。

しかし、この無補正のCDSラインは110-129-109であり結構近い値になっている。

近い値だと補正をかけても合計を得できない場合がある。例えばCDSが100-100-100だとして冷静補正をかけて110-100-90としても両方合計が300で変わらない。例は簡単の為に10の倍数でしか示していないが性格補正は端数切り捨てなので他の微妙な数値だと損したり得したり変わってくる。


では、実際にどんな時に損が起こるのか確かめてみる。さっき比べたら画像の3つの性格について倍率をかける前のCDSの数値を比べてみる。


無補正               110-129-109 計348

慎重(D↑C↓)    123-118-109 計350

生意気(D↑S↓)  110-118-122 計350


無補正の合計が2少ないのは努力値を16得しているからである。ここで正確補正をかける。慎重はDが+11、Cが-13される。生意気ではDが+11、Sが-13される。これにより無補正と値は変わらないのに結果として実数値を2損している。


以上のことからこう結論付けることができる。


・結論

無補正で調整ラインを仮に設定してから、他の性格で効率よく実現できないか考えるとき。他の性格の補正をかけようとする各能力の実数値が近い場合は、性格無補正が最も効率よくなることがある。

仮に決めた無補正の実数値に対して性格補正をかけて実現しようとすると、わざわざ低い値を作り出して1.1倍、高い値作り出し0.9倍するので結果として合計を損することになる。

 


【考えること】

過去の記事で大人しい(D↑B↓)バンギラス、能天気(B↑D↓)ナマコブシといった珍しい性格のポケモンを紹介したが遂に無補正に辿り着いた。これで全部の性格を育成したんじゃないかと思う。

当然のことながら僕は無理やり変な性格を採用しようとしているのではなく、考えていたらそこに行き着いた。発想がすごいと褒めてもらえることがあるがこういうものは突然思いつくのではない。いくつもの思考の積み重ねである。常日頃からポケモンのことを考え続けポケ徹とダメ計アプリと睨めっこすることが重要である。僕はただそれが好きなだけだ。

固定観念に囚われずに合理的に考えることが新たな発見に繋がると思う。

皆がより深くポケモンを考えることでより興味深いゲームになることを願う。

 


以上になります。

閲覧ありがとうございました!